ホイッスル!全24巻のサブタイトルの元ネタを適度に探してみた~ホイッスル!原画展によせて~

ホイッスル!25周年おめでとうございます。


原画展が前日に迫り、笛!オタクの皆さんは試合前のサッカー選手さながらコンディションと整えている事かと思います。
私は6月ごろからまつげを育毛し、約1.5ヶ月前からダイエットをはじめ、一週間前から肌質改善をしてコンディションを整えました。
しかしこれを書いている現在(10/6になった深夜)、飲み会でベロベロに呑みまくった後です。ダイエットとは……?

今は一緒に4本分(桜上水メンツ)の日本酒を飲んでくれる友達を探しています。

 

さて、原画展のHPにて先日まで開催していた、

「投票企画!あなたの好きな本編エピソードを教えてください!」。
皆さん何話に投票しましたか?

私は風祭くんと水野くんが活躍する話を中心に選びました(欲望に素直)。
1話を原画展で絶対読みたい(欲望に素直)。

投票中、単行本24巻分のサブタイトルや各話のタイトルが一覧で並んでいるのが新鮮で、
本編を普通に読んでる時にはあまり気にしていなかった部分に目が行きました。
というのもホイッスル、単行本1巻ずつにすべてサブタイトルがついてて、
単行本1巻に収録される、約8話ぶんの内の1本にカッコつきで英字のタイトルがついているんですね。

例えば「STAGE.76 桜上水、結束(NOBODY IS PERFECT)」とか。
その( )内の英語が各巻のサブタイトルにもなっているという。
例えば1巻は「BREAK THROUGH」、23巻は「SOLDIER BLUE」みたいな。
現在お手頃に読める、電子で配信されてる文庫版だと巻数が変わる+各巻のサブタイトルもないので
「時々話ごとのタイトルに横文字ついてるな~」ってくらいの認識だったのですが、
恐らくその巻を象徴するを付けてくれています。それを見てると……

 

BREAK THROUGH、BE THERE、RUN……。

め、めちゃくちゃB'zの波動を感じる~~~~~!!!!(個人の感想)

ぱっと見るだけでもB'zの曲のタイトルで結構見覚えがある字面がいくつか並んでるんですよね。
そういう気持ちで見ていると、何かどれも曲のタイトルのようにも思える。
ぱっと思いつかないやつも、知らないだけでもしかしたら元ネタがある……?と思って、
調べたら面白いし、原画展までにプレイリスト作れるかも!というオタク心から、
24巻分サブタイトルの元ネタでこれかな?というのを24巻わかる程度に調べました。

原画展までにプレイリスト作れるかも!と思った割にはギリギリだし、しかも結構間に合いませんでした。それはそう。

 

※ここで書いた事が本当に正しいかは樋口さんやタイトルを決めてた当時の担当さんしか知らないと思うので、
全体的に話半分に聞いてください。
元ネタこれじゃない?っていうのがあったらとてもとても教えてほしいです。分からないのが多くて本当に欲している。

あっ……先に分からなかったやつを挙げておくので、分かる方はこの記事のコメントに残してください。

ホイッスル!の全てを知りたいので何卒知恵をお貸しください(重いよ)。

こいつ水野くんの事を話した記事でも「水野くんの全てが知りたい」って言ってたな……。

 

2巻:On your marks多分この時代のOn your marksっぽいものと言えばOn Your Mark/CHAGEandASKAなんですが、微妙に違うのでこれじゃない気がします……。
2巻でさっそく分からないんですか!?(わからないよ!!)

3巻:RE-START

6巻:STEP BY STEP

7巻:RAIN CATS AND DOGS→すっげえロックバンドのツアー名とかにありそう。

12巻:IN THE DISTANCE

18巻:CHANGE OVER→この巻分からないのが結構悔しい。

19巻:TURNING POINT

20巻:GO ON TOGETHER→これもわざわざonを付ける必要ある?という意味で結構解りやすいかな?と思ったけどいざ調べたら全然だめだった。悔しい。

24巻中8巻元ネタが分からないので、1/3分からない事になります。

というのも16巻以降分かりやすくB'zっていうのがほぼなくなり、その年のヒット曲とかなのか系統が違う所から選んでるっぽいんですよね(担当さん変わった?)

B'zにすこし明るいだけじゃホイッスル!を理解しきれねえ……。まだまだ知れる事いっぱいあるぜ!!

という訳で以降は元ネタがわかる、これかな?と思うものがあるので追記からご確認ください。

なんか1万字弱くらい文字数あるらしいので、そんなに喋る事ある!?みたいな感じで暇つぶし程度に読んでほしい。

 

 

1巻:BREAK THROUGH
→BREAK THROUGH/B'z
水野くんが当時よく聴いていた曲として言及があったり、樋口さんのインタビューに時々出てくる曲。
ホイッスル!の前進、初期設定漫画のタイトルでもある「BREAK THROUGH」は、ホイッスル!を象徴する言葉として作品全体の展開でも多く出て来る言葉です。
曲全体を通して、武蔵森でまともに扱ってもらえなかった風祭くんの気持ちを代弁していたり、
よく聴いていたという言及がある通り、部内で孤立していた水野くんにも重なる曲。何よりも歌詞の

これくらいじゃまだまだ立ち止まれない

は、多くのホイッスル!の登場人物が思っている事だと思います。
歌詞の全体がもうホイッスル!そのもの。そうとしか言いようがない。

もしホイッスル!が再びアニメ化するのであれば主題歌は稲葉浩志に歌ってほしい。それくらいホイッスル!です。公式イメソンと言ってもいい。

ホイッスル!ではbreak throughの言葉自体が頻出率S単語ですが、本当にこの曲をベースに作っていたのではないか?とさえ感じます。
音のちょっと埃っぽい感じ(感覚)とか、特にvs武蔵森戦までのホイッスル!ぽくてとっても素敵ですね。
ちなみにB'z的に曲のテーマは「突き抜けろ」で「突き破れ」ではなかったそうです。
壁を突き破れ!はホイッスル!独自の表現で、作品自体の熱を激しい言葉で表したかったのかな~と感じます。

 

4巻:PURE SOUL
pure soulGLAY
B'zではなくGLAYの4枚目のシングルから。天城くんメイン回です。
全体的に天城くんの初期の気持ちがすごく表現されてる歌詞だと思います。これも所謂イメソン枠。
風祭くんの気持ちを代弁するのがB'zとして、天城くんはGLAYなの対比として凄く良いですね……。1998年感が……。
1番のAメロBメロの歌詞、生きづらい世の中で力こそ全てだと思う天城くんを思って本当に抱きしたくなるんですが、ラストの歌詞の

人の優しさに触れた時 なぜか想い出す事がある
初めて独り歩き出した 幼い僕を見つめるその愛

の部分、
かずえの天城くんへの愛情すぎて涙が出ます。TAKUROの歌詞は愛情がとても深い。

 

5巻:BE THERE
→BE THERE/B'z
天城くんという圧倒的な強さを前に、自分も彼のような存在と肩を並べてプロになりたいと願う風祭くんが、
サッカーと出会った原点である小学校の恩師のもとを功兄さんと一緒に訪問する回。
ホイッスル!本編でタイトルが付けられてる話では優しい物語をしていて、
比較すると結構激しい曲で「あ、ここでBE THEREなんだ……」と驚かされるんですが、
天城くんと出会って初めてプロを意識して変わって行く自分自身と、変わらないサッカーへの気持ちで揺れる瞬間でこの曲をイメージしたのだろうと感じます。
あとBE THERE(そこにいて)は風祭くんの見た「あの青空」そのものを指しているのかなと思います。
風祭くんは水野くんやシゲちゃん、天城くんに対してもそうだけどいつも「絶対に追い付くからそこにいて」というタイプな気がします。
彼等に追い付いた瞬間、あの青空が見えるのだと思いますし、
曲のBE THEREは帰る場所としてのBE THEREですが、
風祭くんのいうBE THEREは辿り着く場所としての事を指しているのかなあ。


9巻:NOBODY IS PERFECT
→NOBODY IS PERFECT/布袋寅泰
わ~私の大好きなvs洛葉戦!
オハズカシながら布袋寅泰の曲をあまり聞いた事なくて、
曲調べた時にあのHOTEI……!?ってどんな激しい曲が来るかなと思ってたんですがすごい優しい曲でした。
試合が決まらずPKで試合の行く末を決める回……かつ、水野くんがゴールを入れられなかった事で逆に「自分には頼もしい仲間がいる」と実感する回なんですが、
時に孤独で、時に独りよがりだった水野くんが本当に皆に心を開いたというか、仲間を愛する事で自分を愛せるようになるというか……。
そういった水野くんの気持ちを

無傷の人生は味気ないもんだろう?
生まれ変わっても自分になりたい そう言い切りたい

という歌詞に乗せられる事、人生の喜びですね。こうやって元ネタを探してよかったとつくづく感じます。

 

10巻:BROTHERHOOD
→BROTHERHOOD/B'z
自分にとってサッカーとは何なのか?と自問自答する天城くんの回。
天城くんメイン回だけど特にGLAYの歌じゃないんだな~と思っていたのですが、
恐らく天城くんの唯一の理解者であり、大事な人だったかずえが亡くなってしまい、

サッカーを辞めようとしていた天城くんへ風祭くんが贈る歌としてすごく優しくて力強い。
多分風祭くんから見た当時の天城くんへの歌なのかなと思います。
稲葉浩志がテーマとして「離れていても繋がっている仲間みたいなものをテーマにつくった」とも言っているので、風祭くんから見た天城くん…という可能性はかなり高い気がします。
風祭くんはこういう優しさと力強さを持って接していたから、天城くんは風祭くんに心を開いたのだろうな……と想像してしまいますね。
関係ないと思うけどこの曲でしきりに「BROTHER」って語り掛けてるけど、
風祭くんと天城くんが実際に義兄弟になる事、この時に既に決まっていた事なんだろうか。

っていうかB'zのBROTHERHOODって意外と最近の曲なんですね。もっと初期のB'zだと思ってた……
って書こうとして「え?20年前の人?」って冷静になった。


11巻:RUN
→RUN/B'z
基本、英語のサブタイトルが付いている回は「日本語タイトル(英語のサブタイトル)」って感じで他にタイトルが付いているのですが、
11巻はそもそも対応している本編のタイトルが「RUN」のみです。
多分RUNという曲に特別な思い入れがあるのかな?と思っていて、
11巻の表紙イラストは実際にRUNを聴いて描いていたという樋口さんのエピソードもあって、
break throughと同じくらいホイッスル!自体この曲を相当意識しているのではないかと思う。
アニメのサブタイトルも1話がBREAK THROUGH、2話にRUN WITH TEAMMATESでRUNが使われてますし……(これはたまたまかもしれない)
歌詞の「魂を預けられて一緒に走れるような誰か」がそばにいて欲しいという願いと、

人間なんて誰だってとてもふつうで 出会いはどれだって特別だろう

の歌詞が出会う人を大事にして成長していく風祭くんそのものだなと思います。
RUN自体もB'zそのものを描いてて仲間とこうありたいという願いや喜び、輝きが詰まってる曲ですが、
それがすごくホイッスル!の伝えたい仲間像と凄く通じてると思うんですよね。

関係ないけど以前コラボホテルをしていたEJアニメホテルを運営しているEJさくらタウンの展示で稲葉浩志の作詞展があり、
「EJさくらタウンで稲葉浩志は実質笛!」っつって展示に行った事があります。
稲葉浩志の作詞ノートもRUNが大好きだったのだろうなと感じられたので、よかったです。(何が?)


13巻:DANCE WITH THE FEAR
→F・E・A・R/B'z
曲タイトルそのものじゃなくて歌詞の一部から。これまではタイトルをストレートに使っていたので珍しいパターン。
他と比較して若干難易度が高いけどあまり言わない言い回しかつ歌詞に英語がこれしか出てこないので多分そう。
意味としては「恐怖心と共に踊れ(恐怖を乗りこなせ)」かと思いますが、
この頃の風祭くんは自分がFWとして立った時に自分の武器がない事を悩み、AチームのFW陣を見て学ぼうとします。
何もない自分が生き残るにはどうすればいいのか、恐怖心と向き合って学ぼうとする姿勢が歌詞とリンクしまくってるんですね。
ホイッスル!、単行本サブタイトルでベストアルバム作ろうとしてる??

見きわめろ 相手は誰なんだろう?そしてどこにいるのか
これは自分にしかやれないこと ほかの誰にだってできやしないんだ

元ネタの曲のように激しい感情を持って東京選抜の合宿に参加していた風祭くん、めちゃくちゃかっこいいですね。


14巻:NO PAIN NO GAIN
→NO PAIN NO GAIN/反町隆史
CHAGEandASKAの同名曲と迷ったけど風祭くんの置かれている状況をシンプルに表現しているのは多分こっち(急にソムリエになるな)
風祭くんが足りないものに直面して焦る中、椎名翼が風祭くんの長所に気付かせる為に「鬼ごっこ」を提案する回です。
本当いつもかっこいいな椎名翼は。
13巻のサブタイトルであるDANCE WITH THE FEARと14巻のサイブタイトルにあたるNO PAIN NO GAINは2話分しか離れておらず、歌詞において言っている事はほとんど同じです。
風祭くんが光明を見出すのがこの回なので、
長い悩みの答えとして「そうやって生きて行くしかない」と吹っ切れたような疾走感があるのが特徴ですね。

直接関係ないのですがB'zと反町隆史の歌、タイトルと歌詞の親和性が高すぎて、
この中でB'zの曲が元ネタとされているものがもしかしたら反町隆史だったりするかもしれない。
一応歌詞を見直したり曲を聴けるものは聞いたりして判断してはいるのですが……。

 

15巻:ONE
→ONE/B'z
桜上水は武蔵森との再戦が叶わず、3回戦で明星中に勝てなかった事をみゆきちゃんの視点から語られる所から始まる回。
ダイジェスト的な描写でかえって胸が痛いんですよね……とても……。
補欠として選抜に行くか、それとも部活に残るか。風祭くんは選択を迫られます。
飛葉中との試合でさえシゲちゃんの主張と真っ向からぶつかり、自分の意思を貫き通した上で勝利を手にした……いわば「欲しいもの全部手に入れて来た状態」の風祭くんが
初めて「何かを手に入れるには何かを捨てないといけない」部分に直面する瞬間でもあります。
そこにONEの

僕らは何かを諦めるわけじゃない

という歌詞がめちゃくちゃに効いてボディブローしてくる。涙が、出ますよ……。
この歌は選択をした風祭くん、そして風祭くんとの出会いと今までの時間を心から感謝して彼を送り出そうとしている高井くんと森長くんの歌なんだと思います。

どんな事でも無駄にはならない 僕らは何かを諦めるわけじゃない
ともに過ごした日々は僕らを 強くしてくれるよ この胸をはろう

この辺りが風祭くんと歩んできた二人だからこその言葉なのだと思うとぐっときますね。


16巻:FEEL THE DESTINY
→FEEL THE DESTINY/小柳ゆき
サビに風祭将と周防将大の関係の全てが詰まっとる。
もうそうとしか言いようがない……というか端的に「風祭将と周防将大の出会い」と夢に向かって走って行く、よく似たふたりの姿を描いています。もうそれとしか言いようがない。
力強い歌声とちょっとアンセムっぽい音の成り立ちがめちゃくちゃそう。

なんかもうここまで来ると語る事さえ憚られると言うか、公式から関係性のイメソンお渡しされてる?みたいな感覚になります。
ホイッスル!、サブタイトルでベストアルバムつくるつもりか?????(2回目)

今更だけど周防さんの名前すごいな。「将大」って。風祭くんの事めちゃくちゃ意識した名前じゃん(今更?)。

 

・17巻:BE ALIVE
→BE ALIVE/小柳ゆき
2連チャンで小柳ゆき……だと……?多分B'zでもなかった気がする。

この歌結構異質で、結構普通にラブソングなんですよ。

今までめちゃくちゃ物語と歌詞が直結してたんですが、この巻はそうではない。
ホイッスル!が愛情深い話であるのは違いないけど公的にはそういうLOVEの話ではないので……。
ましてやvsソウル選抜の異様さを間の辺りにする「深紅のスタジアム」の回なので、あれ?曲探し間違えた?と思って……。
うーん、と思ってMV見てたら「夢に向かってバレエをひたむきに続ける少女を、小柳ゆきが背中を押す」っていう内容なんですよね。
それで西園寺監督の「でもあなたたちならできると私は信じる」という言葉を思い出して。
西園寺監督が与えているものはそういうラブソングのような感情ではないけれど、
MVで見たような、いろんな手段でひたむきに頑張る東京選抜の彼等の背中を押してあげる気持ちなのかなと思いました。
特にvsソウル選抜のような今までとは全く違う環境に放り出される彼等をそういう風に背中を押しているよ、という意味で付けたサブタイだったのかな~と思いました。

全然関係ないかもですが、小島さんの名前である「小島有希」と「小柳ゆき」の響きめっちゃ似てる。
当時、所謂強い系の歌姫でDIVAタイプとされていた小柳ゆきですが、MVと歌声が流れる度かっこいい!と思っていたのをすごく思い出します。
もしかしたらそういう姿から、名づけに影響を受けていたのかなあ。小島さんもかっこいいもんね!
(時系列違うかもしれない、そうだったらすまない)


21巻:TRY ON MY DREAMS
→TRY ON MY DREAMS/米倉千尋
これ文庫版では削除されてるサブタイトルなんですよね。何でだろう……。
(文庫版だと対応している話が「STAGE.190 スタメン悲喜こもごも」のみで後ろに(TRY ON MY DREAMS)がついてない状態)
vs九州選抜前の「東京選抜が勝つのは正直難しい」みたいな空気感の中で初めて選抜として選ばれた風祭くんの早くサッカーがしたい!という純粋な気持ちとのギャップが明るい曲とマッチしていますね。
爽やかな歌声で「今をただ信じて進もう!」と階段を上がってくように音が上がっていくのが気持ち良くて、
風祭くんが自分を信じ続けて、それが実ったような喜びを感じます。

米倉千尋ってなんでこんなに「良い」んだろうな……。

 

22巻:ULTRA SOUL
ultra soul/B'z
言わずもがなすぎる、タイトル見るだけでウルトラソウッしてしまうあの曲がサブタイトルになっている事を今更認識してメチャクチャ興奮しています。あとここにきてB'zが帰ってきたのも嬉しい。
かの有名なあの曲が不破くんのメイン回のサブタイトルになってるの本当に凄い面白いんですが、
多分当時としてはテーマソングになった2001年の世界水泳でイアンソープが7個くらい金メダル獲ってた風景を曲から思い出す事が多くて、
ああいう漫画みたいな光景は「不破くんのサッカーと他者のふれあいの集大成としての見せ場」と、「爆速なGK街道まっしぐらっぷり」は繋がるところがあるのかもしれない。

割と元ネタの歌詞とキャラ性のマッチ度が高い話を今までしてきてたけど、
どちらかというと時代背景と曲のキャッチーさが不破くんと九州選抜戦の勢いにマッチしてるという稀有な例な気がします。

それくらい何かどちらも勢いが凄くて楽しくて、キャッチーで見てて気持ちの良い試合、九州選抜戦。

 

23巻:SOLDIER BLUE
ソルジャー・ブルー
西部劇映画のタイトル。または同名の主題歌。
同じく西部劇映画の「小さな巨人」と対比されることがよくあって、
小さな巨人(スポーツ的な表現で小柄な体型で優れている人=この場合風祭くんを指す)と対比されてるシゲちゃんの事を言っているのだと思います。

天涯孤独ながらネイティブアメリカンのもとで生き、外の世界へ飛び出して時代の問題を描きながらも風刺を含めつつポジティブに一貫した西部劇小さな巨人と、
内側のネイティブアメリカンの世界を描いた後に、西部劇では肯定的に描かれていた米軍側への痛烈な批判を西部劇として描き切ったソルジャー・ブルー
この2本の映画の構図、孤独から始まって外の世界へ飛び出して問題を抱えながらもポジティブに描かれる風祭くんと、自分の生き方を疑い続けてからようやくサッカーと向き合う為の答えが出たシゲちゃん
二人のサッカーの関わり方に凄く近いと思います。
もしかして狙ってキャラ付けした?と勘違いしそうになるくらい世間の評価がマッチしてる。
そういうつもりでキャラ付けしたんですか?って肩ガクガクさせながら窺いたい。
ソルジャー・ブルー側として描かれてるシゲちゃん、あまりにも業が深すぎるだろ。

コラボホテルでシゲちゃんがマリリンモンローのエピソードである
「寝る時にはシャネルのno.5」をネタとして話してましたが、
こうしてみると意外と映画に詳しい事に納得感が出ます。
今の中学生だったら好きじゃないと絶対知らないネタだし……(私は良い大人だけど知らなかったです!!)

 

24巻:YOU'LL NEVER WALK ALONE
You’ll Never Walk Alone/ミュージカル「Carousel」劇中歌
……というよりリヴァプールをはじめとするサッカーのサポーターソングから。
(原典はあくまでミュージカルだけど、有名なのはと言われると……やっぱりサッカーかな~と思います)
基本的に国内のヒット曲でサブタイトルをつけていたホイッスル!
最終巻で満を持して万国共通のサッカー有名サポーターソングをサブタイトルにするの、めちゃくちゃ味がしますね。よく沁みたおでんみたい。
歌詞はもう言わずもがな……ですが、

歩いて行こう、風の中を 雨の中を
たとえ君の夢が投げ捨てられそうになっても
歩いて行こう、希望を胸に抱いて
君は独りじゃない
決して独りなんかじゃない
(※意訳程度の和訳です)

この歌詞のように大きな怪我で夢が潰えそうになっても、
憧れの選手や家族に背中を押してもらって、ドイツへと旅立った風祭くんは
「たった一人でもサッカーをやりたい」と武蔵森を飛び出した孤独な彼ではありませんでした。
「ぼくはサッカーが好きです」のカットでBE THEREの回で見た青空が見えているのだろうな、と思えるのが大好きです!


おまけ
単行本1巻のおまけページから「水野くんがよく聴いている曲」はサブタイトルに使われている曲が数曲ありますね。
実際には樋口さんも聴いていた曲だったのかな?と思います。
ちなみにサブタイトルになってない曲にラルクの「Shout at the Devil」があって、
中学生の盛り!!!みたいなすごい曲なんですけど(語弊)、
一見激しいこの曲が「父親のやり方に賛同できず、シゲちゃんが部活を去っていって風祭くんに出会う前の孤独な時期の鬱憤」がメチャクチャ表現されてて愛おしすぎるんですよね……。
歌詞に自分の感情を預けるような素直な人なんだ、水野くん……ふーん……。
「25cmが生んだドラマ」あたりが曲名を冠するサブタイトルついてたらこの曲名だったかもしれない……。
いや、B'zならBAD COMMUNICATIONかも……。
意外とラルクの歌が1曲もサブタイトルになってないのは、
もしかしたら樋口さん的に「水野くんが聴いてそう」というイメージで与えられたものなのかもしれないですね。

ラルクはかっこいいタイトル多いんだけどな~~ならなかったか~とちょっと残念な気持ちも。

 

元ネタわかった内16曲の内13曲かな?applemusicでサブスクでプレイリストつくれたので、原画展の前の移動時間で気持ちを高める為に聴くのは良いかもしれない。そしてこのプレイリストをいつか24曲分埋めたい。

というわけで、みなさん素敵な原画展ライフをお過ごしください。