令和発!急に水野竜也くんに狂ったオタクのホイッスル!〜吹き抜ける風〜プレイ感想 椎名翼編

※このブログはホイッスル!~吹き抜ける風~の椎名翼ルートの話をしていますが、比較として水野くんルートの話が出てきます。

水野くんルートの感想

 

 

椎名翼は非の打ち所がない。

 

椎名翼は私が大学生~20代前半くらいにホイッスル!を読み直した時に「この人やばすぎない?」と思った人物である。
というのも、椎名翼という人間は文武両道かつ容姿端麗。あまりの美形さに飛葉中へ転校してきた際にはジャニーズJr.のようだとクラスメイトに言われるようなシーンもある。
そんな甘いルックスから飛び出るのは毒舌のマシンガントーク。かなり好戦的かつ頭の回転の早い人物でもあり、甘さと辛さのギャップがえげつない。

主人公の風祭将とは体格が近い事から師事する立場になる事も多く、東京選抜では監督の方針をほぼ唯一本当に理解している選手というのもあり、
風祭将の持っていないクレバーな観点から彼を導く事も多々ある。
風祭将の特別な力を見抜いているようで、何かにつけて彼なりに解決のヒントを与え、周りを巻き込んで風祭将を周囲にアピールさせたことについては特に力を持っている。
欠点やその乗り越え方の描かれ方もかっこよく、彼のやってきた事を最大限に活かすような意地のようなものが見えて大変すばらしい。
この性格でFWじゃなくてDFというのも良い。漫画内でDFからの視点が一気に風通しが良くなるので、「こういう時DFはこう考えてるんだな」というのが大変分かりやすかった(これを書いている人間は残念ながらサッカーに詳しくないのだった)。

そんな彼の私生活は男らしく、ちょっとだけ可愛い。
結構な年上で彼のはとこである飛葉中兼東京選抜の監督、西園寺玲に恋をしているらしく、
花嫁姿を想像したり、美人だと言い寄ってくる男に対してけん制したり…
見かけによらず(というと本人は怒るかもしれないが)、男らしくクレバーで常に自信に満ち溢れた存在─…それが椎名翼だ。

 

ええ~~?????
これ好きにならない人居る????
いや居ない(反語)って感じじゃないですか?

 

凄いのは原作での欠点の描かれ方までも本当に美しい事で、圧倒的な体格差に太刀打ち出来ない+風祭くんの拙いDFに苛立ち仲間を信頼しない椎名翼が「ダセエな」と飛葉中時代から東京選抜で頑張ってきた黒川くんに言われて目が覚めるというもの。
普段ダサい人だったら絶対こう言う描かれ方しないですもんね…
背が小さい事がハンデ(闘い方を見つけてからは個性)として描かれるホイッスル!の世界で大胆不敵な椎名翼の存在は私の中では「風祭くんの一歩先を行く存在」なんですよね。だから彼のやり方で風祭くんを進化させたいという気持ちもすごくわかるし、唯一同じ境遇の人物というのもあり兄貴感が凄い。転校して来て一代で現状のサッカー部を作り上げたことも共通していますしね。
私が当時くらいの時に気付いたのは「年下の男の子×年上の女性のカップルが好き」ということで、新たに自覚した性癖にドンピシャでこの人本当にやばいな~と思ったのと、こんなにかっこいい年下の男の子には今でもなかなか出会えてないと思います。年齢こそ年下だけど「年下だから一生懸命で可愛い」みたいな事がほぼ無いですからね。非常に紳士だし、好きっていう準備はしてるけど、それをひけらかす事もないですしね。それでも明確に恋はしているので、やっぱりちょっと可愛い。(大きな矛盾)

そんな思い出と、友達とプレイした際に4話がクリア出来ず詰んだリベンジを兼ねて一人プレイ感想を残しておきます。

 

 

 

 


OP+1話


藤代くんが全治2週間の怪我を負ってしまったり、オリジナルキャラクターの広瀬くんが鳴海くんのキツい一発を煽り全開で返したり、そのせいで鳴海くんと藤代くんが広瀬くんに対して塩対応の極みだったり、広瀬くんが風祭くんをダーリンと呼び出して拒否されたり、水野くんが悩みに悩んでる事は共通なので割愛しますね。

 

■会話パート

西園寺監督の「貴方にはあなたにしか無い武器がある」という話がどうしても気になる風祭くんは翼さんなら何か知ってるかも…と声をかける事になります。
(椎名翼に声をかけるを選択)
彼は西園寺監督の方針の理解者なので「ははーん、なるほどな」という様子で風祭くんを迎えます。西園寺監督にも言われたんですが風祭くんの武器は風祭くんが自分で見つけないといけないものなので、それを理解している椎名翼も教える事はありません。西園寺監督も別に椎名翼に話している訳では無いと思いますが、付き合いが長い事(身内)と西園寺監督を心の底から理解してるのを感じますね。

 

そして椎名翼は風祭くんに「この海外遠征にかける想い」を語ります。
原作でもそうですけど、椎名翼は風祭くんに初めて「世界」を実感させてくれる人です。以降の話でも感じられますが、椎名翼は世界に対して貪欲で、そしてかなり努力家でもあります。彼の考える重厚な守備とクレバーな戦術で「自分が世界のどの辺りにいるのか」を試したい、この海外遠征を足掛かりに世界へ挑みたいという話をするんですね。
……えっ?めちゃくちゃかっこよくないですか?
西園寺玲という世界を見た人間を間近で見ているからだと思いますが、椎名翼は世界へ挑む為の準備をずっと続けているんですね。
中学3年生でこんなに将来のビジョンを見据えて、それに最速で真っ直ぐ向かっている人物に私はこれから先出会えるんだろうか?

話を聞いて「翼さんならきっと…!」と微笑む風祭くん。そんな風祭くんに対して「馬鹿だな、点を取るのはお前の仕事」とさりげなく自分の夢の実現と己の証明に風祭くんを巻き込みます。
というのもDFは守る事が仕事、0点に押さえてもチームの誰かがゴールを入れてくれないと勝てない。自分の人生の証明の為に誰かを頼らないと行けないのは凄く怖い事だと思うんですが(水野くんは原作でこれについて大いに悩んでたと思います)、椎名翼はDFというポジションでそれを分かった上で風祭くんに託す事が出来る人なんですね。椎名翼にとって風祭くんは自分の証明を託しても問題ない人物だという事がうかがえます。
いや………メチャクチャかっこいいなこの人……何……?

 


■試合パート

椎名翼が守る際、高い確率でSPカット(通常のカットとは違うミニゲーム式のシュートをカットするイベント。クリアすれば100%止められる)が発生するんですが私が本当にこれがド下手で椎名翼のカット率が50%くらいで本当に申し訳ないです。
私に椎名翼のサッカーの才能を委ねないでほしい。そんな器じゃないから。

水野くんの信頼度をあげている時に見られなかった郭くんに喝を入れられて(韻を踏んでいるわけではない)覚醒した水野くんから風祭くんに繋いで点を入れるという流れが見られました。
あと郭くんと若菜くんvs潤慶で郭くんが潤慶くんを翻弄するストーリーが見られて、1話の「俺ならあいつを抜ける」が現実のものとなって嬉しかったです。苦しいのは真田くんがピッチに立っていないことです。

なんか…気付いてしまったんですが結構何回かやらないと試合中のストーリー全部見るの難しいですかこのゲーム……?
全く知らん話が出てきて普通に楽しんでしまった……し1試合に結構ストーリーが混ぜられてる……?
水野くんの時も言いましたけどAmazonのレビューには「サッカーやったことない人でも簡単に終わる」みたいなこと書いてあって、たしかに私はサッカーのルールに詳しくないので人物を選択して4択で行動を選ぶのは難しくないですけど
これそういうサッカーゲーム的なものとは全く別の難しさじゃないですか?
例えるならノベルゲームの脱出イベントで時間制限有りで総当たり選択肢でひとつの出口を見つけろ!!みたいな……それが5試合繰り返されるの正直まあまあ気が狂ってると思うんですよ!
しかも発生条件が「前半××分以降」「後半××分以降」「このイベントを先に出さないと発生しない」とか縛りがあるから選択肢がやたら広い難易度の高いノベルゲームの側面は確実にあると思いました。
当時これをプレイした人、ノベルゲームのセンスがありすぎる。サッカーゲームだと思うとたしかに「これは一体……!?」になると思います。
でも信頼度を上げて特定の人物との友情endという特性を考えるとノベルゲームなのは理にかなってるし、それぞれ人物同士のストーリーを味わうというのがホイッスル!に合ってると思うのでそういう意味では至る所にドラマが発生して面白いですね。

 


2話

 

シゲちゃんが東京選抜としてもまあまあ上手くやれている様子で風祭くんとじゃれている事、天城くんがミュンヘン選抜の有力選手となって立ちはだかるのを知らされるのは共通なので割愛します。
この時の西園寺監督が「今日のチームメイトが、時間と場所が変われば敵として目の前に立ちはだかる。選ばれた者の宿命よ」って言うんですけど、原作のトレセン編の前に聞きたかった言葉ですね…。

 

■会話パート

試合前、椎名翼に話を聞きに行くと
「DF陣で天城くんを攻略する相談中で風祭くんにはあまり構ってくれない」という信頼度を上げるという意味ではある意味凄い展開が見られます。

 

いや……水野くんの時はこの時点で風祭くんの事メチャクチャ信頼してて、急に信頼度カンストしたな〜!!と思ったんですけど、温度差で風邪引くからやめてほしい。それくらい塩対応。
……というのもちゃんと理由めいたものはあって、この試合の天城くんは本当に強敵で、序盤ボールが渡ると2点くらい結構すぐ入っちゃうんですね。
DF陣にとって天城くんはそれだけ脅威だという事をわかっていて、綿密な作戦を練っている途中のようなんです。
そしてこのゲームだとDF陣が全員飛葉中(椎名翼・六助くん・黒川くん)なので、国部二中と闘って勝ってる人達が揃っている為「俺達は国部二中に勝ってるから何も心配するな。天城も進化してるけど俺達も進化してるんだ」という話を風祭くん含めた4人でするんですよね。
唯一ポジションが同じ中学の選手で統一されたDFというポジションの意地だったりFWに心配かけまいと椎名翼を中心に構成されるDFが強がったり、割と椎名翼っぽい一面だな〜とよくよく考えると思います。
まあこの時点で前半スタメンから外れてる風祭くんに対して「なんだよお前自信ないな、そんなだからスタメン外れるんだよ」とど直球で言い放つのがメチャクチャ椎名翼〜…!風祭くんの師匠は大胆不敵〜…!て感じがしますね。
椎名翼を好きな友達が「やっぱ椎名翼は飛葉なんですよね……」と噛み締めるように言っていたのが印象的でした。なるほどなあ、私には無い視点かも。

 


■試合パート

この辺りから攻略本を購入してプレイしたんですが椎名翼絡みのイベントの発生条件厳しくて出せなかったですね……椎名翼には大変申し訳ない……DF側にボールが行くのが怖くて出来ないのもよくないですね。
vsミュンヘン選抜はGKがとにかく堅いんですが、シゲちゃんが3発打って堅いGKを打ち砕いてからは、
風祭くんが天城くんと対決し、無事2点入れました。
攻略本読んで初めて知ったんですけど、2点以上点数開いてると郭くんが「今更なにビビってんだ!海外遠征の怖さなんてソウル選抜で痛い程感じただろ」みたいな喝を飛ばしてくれるんですね。
これを毎回見ていた私は前半2-0とかザラだったな…と思い出しました。よく毎回勝てたなあ。風祭くんとシゲちゃんの確定ゴール本当にいつもありがとう。

 

 

3話

 

水野くんが家庭内でいじられキャラで下着を買ってきて欲しい♡と叔母様…お姉様方に言われるのは共通ルートなので割愛します。

 

以下の話も共通のお話なんですが前回話してなくて椎名翼ルートにおいて大切な事なのでちゃんと話させてください。
3話ではローマ選抜と闘う為イタリアへ遠征するんですが、風祭くんの側に落ちていたスポーツ新聞(当然イタリア語)を椎名翼がすらすらと読んでくれます。「ローマ選抜は無敵の8試合無失点…明日の9試合目(東京選抜との試合)も確実!?畜生!馬鹿にしやがって!!」とすごくキレたりもします。また椎名翼のリアクションが良いんだこれが。
イタリア語の新聞を読めるという時点である程度察する事が出来るんですが、彼が本当にサッカーの世界で生きていく為に、サッカーの本場イタリアの語学をある程度学んでいるのが分かるんですね。
いや……メチャクチャ努力家だな…椎名翼……本当に中学3年生なのか……?(本当に中学3年生です)
その後、新聞にキレ散らかした後は風祭くんに対して「俺達で無失点記録止めるぞ、お前が点を入れるんだからな」と捲し立てます。
水野くんでは2話で出てきた「俺がアシストしてお前が入れる」と同じような表現が3話で出てきましたね。この表現が出てくるとおっ!椎名翼も風祭くんを対等に見始めている…!?と信頼度を勝ち得た気がして嬉しくなります。

 

 

■会話パート
個人の会話パートになると椎名翼からいずれイタリアのセリエAでプレイをしたいという目標を聞くことができます。原作の進路は高校卒業後はスペインでサッカーをしているという記述があるので、場所は違くともゲームの椎名翼も本当に世界に向かって爆速で走っている事がわかって嬉しいです。そして椎名翼がやけに興奮した様子なのは、このローマ選抜に勝てば世界に向けて自分達をアピール出来るはずだ、という目論見もあったからという事も語ってくれます。水野くんの信頼度をあげている時は東京選抜としてどうやっていくかという話が主で、ED時に世界と闘いたくなったという思いをようやく実感するんですが、椎名翼にとっては先に世界という目標の為に動いている自分があるんですよね。
前から思ってたけどこの二人割と対照的なので、記憶がある内に比較してやれて嬉しいです。
そして「サッカーは守ってるだけじゃ勝てない。点を入れないと。だからお前が必要なんだ」という話を話を再度してくれます。自信満々な椎名翼に気圧されながら「やるだけやってみます」という風祭くんに対して、
「将なら大丈夫…っていうかお前じゃなきゃ駄目なんだ、きっと…」
と風祭くんの才能を本気で信頼している事がうかがえるような発言もしてくれます。やった〜〜!信頼度の高まりを感じる〜〜!!!!!

 


■試合パート

ローマはDFが強く3人が壁のように立ちはだかるんですが、前半ではうまく攻めきれずカウンターを食らって1点先に入れられてしまいます。
それで椎名翼と郭くんがハーフタイムに喧嘩するのを渋沢さんが止める…という普段だったら絶対見られないやりとりを見せてくれます。郭くんそんな喧嘩の仕方するんだ…!?みたいになる…。
vsローマ選抜では渋沢さんが椎名翼にそれなりに年相応な口ぶりで話しかけてるのも見られるので渋沢さんも同じ歳の相手にはそういう言い方になるのかもな〜とドキドキしてしまいましたね……
後半ではボランチ1枚FW3枚に変更してより攻撃的なサッカーを西園寺監督が要求してきます。水野くんが「えっ…急にシステム変更…?」みたいな反応するけど本当そう。玲はいつもやる事なす事急。
満を辞して登場した風祭くんとシゲちゃん。この時風祭くんは西園寺監督に自分が得点の鍵と伝えられてるので自信なさげなんですね。
それに対してシゲちゃんが「いつものお前の訳わかんない所が一番怖いんだからいつも通りやれ」みたいな話をしてくれて、本当にメチャクチャ甲斐甲斐しい東京選抜のシゲちゃんが見られてニコニコします。

シゲちゃんvsローマ選抜のDF3強の一人ミロとの勝負(3回やって三度目の正直でシゲちゃんが勝つ。ゴールに絡んだ広瀬くん、風祭くんとのやりとりが大変可愛い)や、
ファンタジスタと称される相手の10番に触発されて、vs韓国選抜の時とは打って変わって同じように3人抜きを達成、もう一人を引きつけて絶妙なパスを出す水野くんを見られました。
西園寺監督が水野くんに「水野くん、プレッシャーに負けてない。強くなった」と微笑むんですが、成長を感じられて私も嬉しいです……。

この試合でゲームオリジナルキャラである広瀬くんも活躍するんですが、なんとvsローマ選抜後に倒れます。
軽い貧血との事ですが風祭くんは思うところがあるようで…。

 


4話

 

リバプールへと降り立つ東京選抜、風祭くんは未だにレギュラーという確信が持てず焦りを感じたり、風祭くんが広瀬くんを心配したり、
不破くんと椎名翼がリバプール選抜を偵察する際「相手のFWのトルハーストは体格、プレイスタイルが椎名に似ている」「それだけじゃないよ、ルックスも全部俺が上だ」「なるほど、ルックスも重要なのだな」というやりとりは共通なのですが前回のブログで一切触れてないのでここで触れておきます。
ルックスも重要なのだなって納得する不破くん何????

 

 

■会話パート

椎名翼に試合前に話しかけると、やはり自分と同じような体格、プレイスタイルで世界で活躍しようとしている相手チームのFW、トルハーストに言及します。
トルハーストは既にプレミアリーグからオファーを受け、確実に世界を相手に闘う事が約束されている。だから自分のやり方は間違いではないし、彼に勝つ事で自分と世界の距離をもっと縮め、自分の足で夢を確信に変えたい、と風祭くんに打ち明けます。
この時の椎名翼本当に良い事を言う…というか、ようやく心の底にある自分の願望を話してくれるようになったなあと感じます。今までの会話はなんとなく風祭くんを本当に信頼出来る人物なのか試している節があったかと思うんですが、4話まで来てクレバー故のそういう打算的な部分が剥がれたというか……。
原作では自分とは真逆の体格に恵まれた選手との闘いで自分の強さを再確認した椎名翼ですが、ゲームでは対照的に自分と似たような相手で自分の強さを測ろうとしてるのがまた良いですね。
この試合友達とやった時何回か負けてるので、椎名翼と友達の気持ちに報いるためにもなんとか勝ちたいですね…!勝たせてくれ!!

 

 

■試合パート
ギリギリでしたが勝てました。イベントをちゃんと見ようという余裕はなかったです。
その為椎名翼vsトルハーストは4シーンあるんですが最後まで見られませんでした…最後まで見ると失点してしまうらしく怖くて……椎名翼のルートなのにDF側にボールが行くのが怖くてイベント全消化出来なくて大変申し訳ないな!?椎名翼や黒川くん、六助くんを信頼してないのではなく操作する自分を信じられないんです……。
攻撃力は高いですがキーパーの力はそんなに強く無いので乱打戦になるんですが、この試合だけ5-3とか下手したら野球みたいな点数になって勝ったり負けたりする。
藤代くんがこの試合で初めて出るんですがとっても陽気で決める時にスパーっと気持ちよく決めてくれるスーパーヒーローのようだな…って微笑んでしまいましたね……。
あと杉原くんも専用シーンがあって、巧みなパスセンスを持つ相手チームの選手に感化されたりして、自分にも出来るはずだ、と負けず嫌いな部分にフォーカスが当たってるのが素晴らしいです。杉原くんもあんな可愛らしい雰囲気ではありますが喰えない人物ですよね。
椎名翼にきっちり守ってもらってなんとか勝ちました。勝つと椎名翼とトルハーストがユニフォーム交換してリバプール選抜の赤いユニフォームを椎名翼が纏います。
やっぱり椎名翼は赤が似合うなあとつくづく思う演出です。

 


5話

 

風祭くんと渋沢さんが西園寺監督に呼び出され、広瀬くんについて本当は先天的な病を患っている事、この試合が終われば一生サッカーができないであろう状態である事を聞かされるのは共通なので割愛します。苦しいな……。

 

 

■会話パート

前述の広瀬くんの件で自分が彼にどう接するべきなのか深く悩む風祭くん。そんな彼に今度は椎名翼が話しかけます。(風祭くんが誰と喋ろうか?みたいな事を言ってないのでそういう解釈をします)
広瀬くんの病状を知らない椎名翼は「またビビってんのか?」とひどく明るく振る舞います。
これ風祭くんは「ぼくが自信を無くしてると勘違いしてる」って思ってるんですけど個人的にはあまりにも椎名翼が明るすぎて、努めて明るく振る舞ってるんじゃないかなあ……と思うんですよね……どうなんですか…?椎名翼が大好きなみなさんはどう思いますか……?
ここではとりあえず仮に「理由はわからないがひどく落ち込んでる風祭くんに対して、それに触れないようにしつつ励ましている椎名翼」という認識で感想を進めますね。
そんな椎名翼の口から「今の俺はどこと試合したって勝てる自信がある」という話をしてくれます。それは「DFとして負けない」ではなく「風祭将というFWに点を入れてもらった上でチームで勝利をする」という意味です。
これ椎名翼は1話からずーーっと言ってて程度の差はあれど本当にずーーっとこれを風祭くんに語りかけてるんですよ。「勝つ為に、自分の想うサッカーを実現する為にお前が必要なんだ」って話を本当にずっとして来てるんですね。
だからここで「勝てる自信がある」としきりに言うのは風祭くんに対して椎名翼があげたかったものが自信だった、と言う事がわかるんですね。
東京選抜でここまで来たという自信、この海外遠征で全ての試合でなんらかの奇跡を起こして来た自信、椎名翼に選ばれているという自信……そういうものを持って欲しかったんだ、だからずっとお前が必要だ、自信持てよって話をしてたんだ!というのが分かるんです。
そして風祭くんに自信をあげる為、いままで世界に目を向けていた椎名翼が桜上水と飛葉中の試合で出会った頃の話をしてくれます。
「俺は誰よりもお前が伸びたと思う。初めて会った頃とは別人だよ。いつかまた試合するのが楽しみなくらいにな」
ずっと世界に向いていた椎名翼の瞳はこの瞬間、風祭将という個人を明確に捉えているんですよ。
マジでストーリーが美しすぎる。1話から伏線ばっちりで、ずっとそれを唱え続けて5話で世界を見ていた椎名翼の瞳が明確に風祭くんを見つめる……。
全員のルートやり終わったら改めて話をすると思いますが、マジで椎名翼の感情のはこびがはちゃめちゃにしっかりしていて度肝を抜かれました。美しいストーリー運びです。非の打ち所がない。椎名翼のように……。

 

ですがこの後一旦「信頼度の高い人が誰であっても風祭くんは水野くんに広瀬くんの件を話してしまう」という信頼度の関係するノベルゲームとして破綻したシステムが展開されてしまう為、風祭くんは椎名翼より水野くんに嘘がつけない人みたいになってしまい相当困惑しました。
水野くんルートの時はこの話がたしか個人の会話になっていたので気付きませんでした…その話に行く前短い会話はあったような気もしますけど……何これ!?!?!?!?

 

 

■試合パート

攻撃の起点が大体広瀬くんになるので広瀬くんを酷使する羽目になり、
それを風祭くんと水野くんが心配する…というのがあまりにも「それはそう」になりすぎて胸が痛みます。
どう接して良いかわからない風祭くんと水野くんに対して広瀬くんが憤慨し、二人の目を覚まさせたりとか、
スーパープレイと引き換えに文字通り命を削っていく広瀬くんは見てて痛々しいです。椎名翼のルートという意味では、そんな広瀬くんを見て椎名翼が真実に気付く流れもすごく美しいですね……。
広瀬くんを起点にゴリ押すという方法で勝ちました……ありがとう広瀬くん、私は広瀬くんに満足のいくサッカーをさせてあげられたのかな……。

 


ED

 

広瀬くんとの件の後、東京へ戻る空港で今回の遠征の感想を述べる風祭くんと椎名翼。もう椎名翼からは言う事はほぼ何もありません。この遠征で自分の夢が確信に変わり、自分が世界を目指せる逸材だと言う事。一方で日本に戻ってからやるべき事がたくさんある事。そして自分だけではなく風祭将という人物と世界を目指すという、新たな目標が出来た事……全て1話から5話の会話で椎名翼が風祭くんに伝え続けていた事です。
そして最後に「そうやって何かを見つけたのは俺達だけじゃなく、東京選抜の皆同じだ。レベル上がるぜ、これから!」と楽しそうに東京選抜の今後の話をする椎名翼。それに対して「望む所です!」と明るく微笑んだ風祭くんは、お互いがきっと世界に通用する選手になるんだ!と胸を高鳴らせながら日本へ帰国するのでした。

 


終わりに

 

いや〜〜……マジでめちゃくちゃ鮮やかでしたね……。

椎名翼の寄せる信頼感や風祭くんに自分の夢を託せるのか?と試すような気持ち、世界へ挑みたいという彼の夢が確信に変わる瞬間など、どれも1話から最後までずっと描かれ続けていて全てが美しかったですね。非の打ち所がないシナリオ。まるで椎名翼そのもののようでした。
攻略本を買ってから気付いたのですがカバー外すとEDを迎えられる6人に英語のキャッチコピーがついてて、椎名翼はso clever but spitefulなんですね。
決してジーニアスではないクレバー、天才ではなく秀才。それは彼が世界を目指して日々努力を重ねているから…というのを凄く鮮やかに読み取れるストーリーなんですよね。本当に非の打ち所がない。


あとこれは水野くんルートを前にプレイしてるからだと思うんですが、水野くんは「東京選抜で如何に生き残るか」「仲間とするサッカーが楽しいと思えるかどうか」に比重が置かれてEDで初めて世界と闘いたいと思う水野くんに出会えるんですが、
椎名翼ルートは「自分が世界のどの辺にいるのか」「風祭将は自分の夢を確信にする存在になり得るか」に比重が置かれてEDで初めて東京選抜の中の話をするんですね。
ゲーム内でこの二人、メチャクチャ対比が濃いんですよ。水野くんは東京選抜という強者(と曲者)揃いの中で絶対に信頼出来る誰かと世界を見た。椎名翼は世界に自分のサッカーを示す為、それを証明してくれる誰かを東京選抜から選んだ。どっちが良いとか悪いとかはなく、二人が風祭くんに求めるものが真逆なのが分かってすごくよかったです……。
私自身水野くんと椎名翼は風祭くんへの接し方が真逆だなあと思っていたので、こんなにわかりやすく描いてもらって感謝しかないなあ。

 

風祭くんが会話する相手を選ぶ時、上から椎名翼・水野竜也・藤代誠二・不破大地・佐藤成樹・広瀬兼人でちょっと変な並び順だな?と思っていたのですがこれもしかして上から二人ずつで対応したシナリオになっている……?

いや…どうだろう…不破くんと藤代くんはまだしも、シゲちゃんと広瀬くんが対応したシナリオになってるような気はこの時点ではしませんが二人とも明らかに異端なので(原作の世界線と明らかに違う二人)、関連性はあるのかもしれないですね……。既プレイの方がどういう感想を持っていたのか気になる所です…。
そういう意味では藤代くんと不破くん、シゲちゃんと広瀬くんはなるべく近い時期にやりたいな…と思いました。6人全員のED見るまで頑張るぞ。